CTCとは、Crush(潰す)、Tear(引き裂く)、Curl(丸める)の頭文字を取ったものです。茶葉を収穫後、特別な機械を使用して潰し、引き裂き、丸い粒状に加工した紅茶がCTC紅茶です。
CTC製法の主な特徴
- 作業効率が向上しており、大量生産に向いている
- ティーバッグなどの原料として多く使用されており、現在の紅茶の生産量の半分を占めている
- 渋みが強く、しっかりとした味わいとコクがある
- 意図的に発酵を強くしているため、産地による茶葉の違いが消えてしまいやすい
CTC製法で作られた紅茶は、インド国内ではチャイの屋台などで使われており、使い勝手の良い紅茶として知られています。
CTC紅茶の利点
CTC加工により茶葉の表面積が広がり、抽出時に出る茶汁が表面に残るため、濃厚な紅茶が楽しめます。
カットされた「ブロークン」と比べても、より深い味わいを持っています。水色は濃く、味わいは強く、香りは穏やかで、華やかさや独特の香りは少ないと言えます。「味>>>香り」といった印象です。
CTC製法で作られた茶葉は丸い粒状で、お湯に浸透しやすいので、チャイやロイヤルミルクティーなどコクを出したい時に適しています。
コクが強いため、ストレートでは「濃すぎる」と感じることもあります。
・フルリーフ:華やかで繊細な香り、ストレートティー向き
・ブロークン:適度な香りとコク、ストレートティー・ミルクティー両方に合う
・CTC:コクがあり力強い味わい、香りは柔らかめ、ミルクティー向き
CTC紅茶の代表的な種類
CTC紅茶の中でも特に有名なのは、コクのあるアッサム紅茶です。粒状にすることによって、さらに味わいが引き立ちます。
フルリーフのアッサムは華やかな香りとまろやかな味わいが特徴で、適度なコクがありますが、濃厚というほどではありません。ミルクティーとしても美味しいですが、ストレートティーに向いています。
一方、CTCアッサムは濃厚で力強い味わいが特徴で、香りはマイルドです。ミルクティーに最適で、ストレートティーでは濃厚な味が楽しめます。ケニアやニルギリにもCTC紅茶がありますが、アッサムと比較するとマイルドな風味です。
アッサムCTCで濃厚なミルクティーを楽しもう
アッサムCTC紅茶は、コクが強くて濃厚なため、ミルクティーにぴったりな茶葉です。
アッサムCTCを使ったミルクティーのレシピ
- アッサムCTC・・・6~8g(ストレートティーの1.5~2倍)
- 湯・・・300cc
- 蒸らし時間・・・3分
基本のストレートティーの作り方に従い、茶葉を1.5~2倍に増やすことで、濃厚でコクのある紅茶に仕上げるのがポイントです。
蒸らし時間を長くすると濃い紅茶になりますが、渋みが出やすいため、茶葉を増やす方法をおすすめします。
アッサムCTCを使ったチャイのレシピ
- アッサムCTC・・・8~10g
- 水(または湯)・・・150cc
- 牛乳・・・250cc
- 煮出し時間・・・約2分
水と牛乳を小鍋に入れて加熱し、沸騰直前で火を弱めてから茶葉を加えます。かき混ぜながら約2分煮出し、茶葉を漉して完成です。
まとめ
- CTCは、Crush(潰す)、Tear(引き裂く)、Curl(丸める)の略称
- CTC紅茶は、コクがあり濃厚な特徴を持つ
- 濃いストレートティーやミルクティーに適しており、特にコクのあるミルクティーに最適
- 代表的な種類はアッサムCTCです